オリジナルのFAQはジョージ・A・クーリー
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ヴァージョン 2.54j (2007/4)
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多大な情報提供により貢献していただいた下記の皆様に感謝します。:
カート・ヴォネガットは休戦記念日(1922年11月11日生まれ、この日は現在では復員軍人の日--この復員軍人の日についてはヴォネガットの「母なる夜」に詳しい。)に、インディアナ州のインディアナポリスで生まれた。彼は何よりおいてもSFと風刺(そして時に辞書の批評)に秀でた作家である。現代アメリカ文学の第一人者であり、18の素晴らしい著書と多くの短編とエッセイの作者である。最もよく知られた作品には、「タイタンの妖女」(1959)、「猫のゆりかご」(1963)、「スローターハウス5」(1969)がある。2007年4月11日永眠。
下に記すのは時代順に並べたヴォネガットの全作品リストである(単行本未収録の作品を除く)。このリストはジョン・ディンスモア (dinsmorej@uky.campus.mci.net)の投稿による。:
--日本での翻訳作品のリストはこちら。
AA1などの記号は全て権威あるピエラ、クリンコウィッツ共著の著者目録(アルコン社, 1987)によった。
アントメイヤー、ルイス、ラルフ・E・シャイクス 監修 ユーモア年鑑 ホールト社 1951年初版。 ヴォネガットの本の形になった最初の作品。「3ドル50セント」と表折り返しに 書いてある。黄色の布のプリント表紙。ヴォネガットのコンピューターを題材に した初期の短編「エピカック」がコリヤーズから再録された。このアンソロジー には他に、ジョン・ラードナー、H・アラン・スミス、ロジャー・プライス、 レッド・スミス、ジャームス・サーバー、オーグデン・ナッシュ、ラッセル・ リュネ、ロジャー・エンジェス、ピーター・デブリース、ロバート・ルアーク、 S・J・ペレルマンといった作家の作品が収録されている。 プレイヤー・ピアノ 初版 スクリブナーズ社 1952年 第1刷: 7,600部 AA1 "A" と スクリブナーズ の証印が奥付にある。 新刊書評の引用: およそ25-30部 イギリス版初版 版権所有 マクミラン社 1953年 3,000部刷られた内2,000部 (1,000部は廃棄処分された) AA10 バンタム社 ペーパーバック版 1954年 『ユートピア14』と改タイトル 248,000部 AA3 再版 ホールト・ラインハルト・ウィンストン社 1966年 初刷時 4,000部 AA4 タイタンの妖女 初版 デル社, 1959年 (pap. orig.) 初刷時 177,500部 AB1 再版 ボストン、ハッフトン・ミフリン社, 1961年 2,500部 布表紙 AB2 再刷 デル社, 1966年 201,703部 包装付 AB3 イギリス版初版 版権所有 ゴランツ社, 1962年 3 刷, 1962年 AB7 猫屋敷のカナリヤ 初版 フォーセット社, 1961年 オリジナル・ゴールドメダル・コレクション 包装付 175,000部 AC1 母なる夜 初版 フォーセット社, 1962年 オリジナル・ゴールドメダル・コレクション 包装付 175,000部 AD1 ハーパー・アンド・ロウ社, 1966年 初刷時 5,500部 (初版 布表紙) AD2 アヴォン・エディション社, 1967年 包装付 AD3 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1968年 AD6 猫のゆりかご 初版 ホールト・ラインハルト・ウィンストン社 1963年 初刷: 6,000部 AE1 イギリス版初版 版権所有 ゴランツ社, 1963年 AE9 ローズウォーターさん、あなたの神のお恵みを 初版 ホールト・ラインハルト・ウィンストン社 1965年 初刷: 6,000部 AF1 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1965年 AF8 モンキーハウスへようこそ 初版 デラコルテ社, 1968年 5,000部 AG1 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1969年 AG4 スロータハウス5 初版 デラコルテ社, 1969年 初刷: 10,000部 未訂正校正: 39部 AH1 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1970年 AH8 フランクリン・ライブラリ社, 1978年 25,000部 サイン入り、皮表紙、函入り AH7 ハッピー・バースデー、ワンダ・ジューン. 初版 デラコルテ社, 1971年 初刷: 3,000部 AI1 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1972年 AI5 タイムとティンブクツーのあいだ ヴォネガットの発言集、ヴォネガットによる序文(のみ)あり 初版 デラコルテ社, 1972年 AJ1 イギリス版初版 版権所有 パンサー社, 1975年 pbo. AJ3 チャンピオンたちの朝食 初版 デラコルテ社, 1973年 初刷: 100,000部 AK1 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1973年 初刷: 8,500部 AK7 ヴォネガット、大いに語る 初版 デラコルテ社, 1974年 初刷: 20,000部 AL1 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1975年 初刷: 3,000部 AL4 スラップスティック 初版 デラコルテ社, 1976年 初刷: 85,000部 AM1 限定サイン入り版 デラコルテ社, 1976年 250部 番号入り、サイン入り、紙製函入り AM2 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1976年 初刷: 7,500部 AM5 フランクリン・ライブラリ社, 1976年 サイン入り、皮表紙、函入り ジェイルバード 初版 デラコルテ社, 1979年 初刷: 90,700部 AN1 限定サイン入り版 デラコルテ社, 1979年 500部 番号入り、サイン入り、紙製函入り AN2 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1979年 初刷: 7,500部 AN7 お日さまお月さまお星さま 初版 ハーパー・アンド・ロウ社, 1980年 イラスト入り イワン・チェルメイエフ編集 AO1 イギリス版初版 版権所有 ハッチンソン社, 1980年 AO2 パームサンデー 初版 デラコルテ社, 1981年 初刷: 69,500部 AP1 限定サイン入り版 デラコルテ社, 1981年 500部 番号入り、サイン入り、紙製函入り AP2 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1981年 初刷: 5,000部 AP6 デッドアイディック 初版 デラコルテ社, 1982年 初刷: 100,000部 AQ1 限定サイン入り版 デラコルテ社, 1982年 350部 番号入り、サイン入り、紙製函入り AQ2 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1983年 初刷: 10,000部 AQ7 死よりも悪い運命 版権所有 バートランド・ラッセル・ピース・ ファンデーション社, 1982年 小冊子 AR1 自尊心のみが失われている ジャクソン、ミシシッピ編集 ヌーヴー・プレス社, 1985年 AS1 限定版 40部 番号入り、サイン入り 1/4布装丁 限定版 300部 番号入り、サイン入り 1/2羊布装丁 ガラパゴスの箱船 初版 デラコルテ社, 1985年 AT1 (ピエラ、クリンコウィッツの著者目録で "A"の入る最後のもの ) 限定サイン入り版 デラコルテ社, 1985年 500部 番号入り、サイン入り、紙製函入り フランクリン・ライブラリ社, 1985年 サイン入り、皮表紙 先行発売版 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1985年 青ひげ 初版 デラコルテ社,1987年 限定サイン入り版 デラコルテ社, 1987年 500部 番号入り、サイン入り、紙製函入り フランクリン・ライブラリ社, 1987年 サイン入り、皮表紙 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1988年 こんどはだれに? ミネアポリス、レッドパス・プレス社, 1987年 プラスチック・スリーブ社 イラスト入り バリー・ブリット編集 『モンキーハウスへようこそ』に収録の短編 ホーカス・ポーカス 初版 パットナム社, 1990年 限定サイン入り版 パットナム社, 1990年 250部 番号入り、サイン入り、紙製函入り フランクリン・ライブラリ社, 1990年 サイン入り、皮表紙 イギリス版初版 版権所有 ケープ社, 1990年 死よりも悪い運命 初版 パットナム社, 1991年 限定サイン入り版 パットナム社, 1991年 200部 番号入り、サイン入り、紙製函入り タイムクエイク パットナム社, 1997年
この住所に手紙を送ればよいそうです。:
『プレイヤー・ピアノ』にみられるようなヴォネガットのテクノロジーに対する見識からするとおそらく、ヴォネガットは「インターネットというもの」を利用していないようである。それほど意外なことではないが。しかし、我らがジョン・ディンスモアが、このFAQ (ヴァージョン 2.0)を読んで、ヴォネガットに1995年11月5日の日付の手紙でこのように書かせている。
ヴォネガットは非常に非常に多くの短編を様々な雑誌や新聞に書いている。『モンキーハウスへようこそ』にはわずか22篇の「ベスト」作品しか収録していない。下に記すのはクリンコウィッツとソーマーによる
「ヴォネガット研究」(1973年)からの、発見することができただけのヴォネガットの短編のリストである。ヴォネガットによるとまだ二人のみつけられなかった(ヴォネガットとしては未来永劫みつかって欲しくない)作品がいくつかあるという。しかし私としては今となってはこれ以上のリストは作れないと思う。:-)
これは
ウィリアム・J・ハーブスト (wjh3578@is2.nyu.edu)の投稿による。:
「大志ある青二才」 サタデー・イブニング・ポスト (1954年5月1日) 「手頃なお値段で」 コリヤーズ (52/1/19) 「バゴンボのかぎたばこ入れ」 コスモポリタン (54/10) 「女ぎらい」 サタデー・イブニング・ポスト (56/3/31)" 「オーダーメイドの橋」 サタデー・イブニング・ポスト (54/3/27) 「夢で逢えたら」 コスモポリタン (61/2) 「見知らぬ恋人たち」 レッドブック (63/10) 「記憶術」 コリヤーズ (51/4/28) 「恋人たちの夜」 サタデー・イブニング・ポスト (57/11/23) 「凡童」 サタデー・イブニング・ポスト (52/10/25) 「いれもの」 コリヤーズ (52/7/26) 「あわれな金持ちの町」 コリヤーズ (52/10/25) 「おしろいをしたブルー・ドラゴン」 コスモポリタン (54/11) 「ビッグ・ニックへのプレゼント」 アルゴシー (54/10) 「ランナウェイ」 サタデー・イブニング・ポスト (61/4/15) 「記憶」 アルゴシー (52/10) 「死の星」 コリヤーズ (50/9/2) 「わたしの息子は…」 サタデー・イブニング・ポスト (56/8/18) 「2BRO2B」 ワールド・オブ・イフ (62/1) 「無料相談」 コスモポリタン (55/3)
これはこれまでこのニュースグループでもっとも多かった質問である。この本は、ヴォネガットの作品の多くに登場する架空の作家、キルゴア・トラウトが書いたことになっている。それが実際にフィリップ・ホセ・ファーマーによって書かれたのである。この事が事実であり、ヴォネガットもホセ・ファーマーもホセ・ファーマーが本物の作者であることを認めていることが多くの情報源から報告されている。ヴォネガットはこの作品を書いていないし、キルゴア・トラウトは実在の人物ではない。後にこの作品が発行され、作者としてホセ・ファーマーの名が掲げてある。もしこの本をみつけたいなら、キルゴア・トラウトかホセ・ファーマーの名前で探さなくてはいけない。ヴォネガットの名前でみつかったならそれは間違いである。
このことについてはクリス・A・ホール(chall@sutro.SFSU.EDU)が書いている:
またニュースグループによせられる情報は混乱している。
日本では早川書房から藤井かよの訳で1980年にハヤカワ文庫SFで出ている。おそらく絶版。安田均氏の解説には、この作品が発表されてからの衝撃と混乱から、その正体がホセ・ファーマーであることが解明されるまでの経緯などが詳しく書かれている。
簡単な答えはこうだ。「運が良ければ」。今では膨大な出版数のあるヴォネガットの作品であるにもかかわらず、この本は長い間絶版になっている。また今では一冊100ドル以上で売られているという噂もある。しかしあなたが熱狂的なコレクターでないのなら、それほど求める必要はない。なぜならこの本に収められている作品の内、11作品が「モンキーハウスへようこそ」に再録され、残るのはあと1篇、「ハル・アーウィンの魔法のランプ」という作品だけなのです。
それでは「猫屋敷のカナリヤ」に収録されていた12篇の作品の内容は? ジェフ・ロデス(ir002222@interramp.com)のありがたい投稿によると:
「バーンハウス効果に関する報告書」 「王様の馬がみんな……」 「孤児」 「人間ミサイル」 「ユーフィオ論議」 「夢の家」 「フォスター家の財産目録」 「構内の鹿」 「ハル・アーウィンの魔法のランプ」 「ほら話、トム・エジソン」 「未製服」 「明日も明日もその明日も」日本ではこの本は出版されていない。
どうしても「猫屋敷のカナリヤ」がみつけられない(上記のように--「運が良く」なくて)なら、近くの図書館を探してみなさい。1957年6月号のコスモポリタン、92-95ページに載っている。
日本語では読むのは不可能と思われる。
キルゴア・トラウトは、おそらくヴォネガットの分身である。彼はヴォネガットの多くの作品に無名なSF作家として登場する。彼の作品はいつもポルノ雑誌や「むきだしビーバー」の写真の載った本に、彼の作品とは関係のない写真と一緒になって載せられている。ヴォネガットはしばしば作品の中で、作品の主人公が読んだトラウトの愉快な小説のあらすじを紹介している。トラウト自身も「チャンピオンたちの朝食」では主人公として登場し、この作品ではヴォネガットも作品中に現れ、トラウトに会うことになる。
このニュースグループに多数の投稿をしてくれる人物がいる。:
書いていない。質問6--「いったい誰が『貝殻の上のヴィーナス』を書いたのか?」 を参照。
「タイムクエイク」は1997年9月22日にアメリカでパットナム社から出版された、ヴォネガットの最新かつ最後の作品であるといわれている。もともとはパットナム社から1994年に刊行されることになっていたが、1995年に延期され、結局96年11月に上梓、97年9月の出版となった。
95年の11月のヴォネガットのインタヴューによると、ヴォネガットはこの作品に挫折し、 どうすればよいか悩んでいて、あちこちを書き直しつづけていたという。彼はこれが彼の最後の 作品であり、失敗作にはしたくない、作家生活の終わりを衝撃で飾りたいと言っていた。
日本での翻訳は1998年5月に浅倉久志氏の訳により早川書房から刊行された。
カート・ヴォネガットの息子、マーク・ヴォネガットが彼自身の分裂病に関するエピソードをまとめたのが、「エデン特急」(1975年)である。
この本には日本語訳も存在する。「エデン特急 ヒッピーと狂気の記録」(衣更着信氏・笠原嘉氏共訳)1979年3月25日みすず書房より発行。G. T. (ft***@tokyo.xaxon-net.or.jp)氏の文章を引用する。
マーク・ヴォネガットの自伝的な小説で、ヒッピーとしてカナダでの共同生活を経て、精神分裂病に苦しみ、乗り越えて新たな価値観を得ていく過程が描かれています(解説によると)。70年前後のヒッピーの記録としても上質だと訳者は書いています。彼は現在、医学博士になっているとのことです。カート・ヴォネガットの「青ひげ」の冒頭にマークからの手紙が引用されているのをご存知だと思います。
- ヴォネガットについて書かれた本は?
下に記すのは、ミック・プラット(mic@darkwing.uoregon.edu)によるリストである。:
「アメリカの不条理小説 : ピンチョン、ヴォネガット、バース」 (ヒップキス) 「カート・ヴォネガットと語る」 (アラン 編集) 「カート・ヴォネガットについての批評的エッセイ」 (メリル) 「カート・ヴォネガットについての批評的感想 (ムスタッツァ 編集) 「差別と差別撤廃措置、機会の平等 :経済的社会的見解」 (ブロック、 ウォーカー 編集) --ヴォネガットはこの本に寄稿している。 「飽くなき創世記の追求 : エデン神話とカート・ヴォネガットの小説」 (ムスタッツァ, 編集) 「ハッピー・バースデー、カート・ヴォネガット」 (ジル・クレメンツ) --1982年11月11日にヴォネガットの60歳の誕生日を祝って刊行された。 「カート・ヴォネガット、炎と氷の幻想家」 (ゴールドミス) 「カート・ヴォネガット」 (ランドキスト) 「カート・ヴォネガット」 (クリンコウィッツ) 「カート・ヴォネガット・ジュニア」 (リード) 「カート・ヴォネガット・ジュニア」 (シャット) 「カート・ヴォネガット : ゴスペルと外宇宙 (または、そう、僕らは解脱して いない)」 (メイヨー) 「カート・ヴォネガット・ジュニア--チェックリスト」 (ハジェンス) 「カート・ヴォネガット・ジュニア : 著書目録と補助的注釈チェックリスト」 (ピエラ、クリンコウィッツ) 「ヘラー、キージー、ヴォネガットの新しいリアリズム : 『キャッチ-22』『カッコーの巣の上で』『スローターハウス5』 の研究」 (グリガン) 「ヴォネガットの小説におけるレトリック、アイデンティティー、道徳」 (ゴールソン) 「健全な願い : ヴォネガットの小説における分裂病」 (ローレンス・P・ ブローア) 「スローターハウス5 : 小説と世界の改革」 (クリンコウィッツ) 「カート・ヴォネガットを理解する」 (アラン) 「ヴォネガット : 小説の序文」 (ジアノン) 「アメリカのヴォネガット : ヴォネガットの人生と活動 序論」 (クリンコウィッツ、ローラー 編集) 「ヴォネガット・エンサイクロペディア : 公認概要」 (マーク・リーズ) --ヴォネガットによる序文付 「ヴォネガット研究」 (クリンコウィッツ、ソーマー 編集) さらに: 「正しき誇り : インディアナのドイツ系アメリカ人一家」 (ビバリー・ラッフェンスパージャー・フォーヴル) -- インディアナポリスのヴォネガット家について。ヴォネガットは 資料を提供している。1995年10月7日に刊行予定だった。- ヴォネガットの作品に影響を受けたバンドは?
たくさんある。バンドの名前や曲のタイトルにヴォネガットの小説の登場人物の名前(またはヴォネガットの使う言葉)を使ったアーティストについて多くの投稿がよせられつづけている。これまでにできたリストがこれである。:
- ザ・カラベキアンズ (オランダ)
- ビリー・ピルグリム
- キルゴア・トラウト
- 「フォーマ」を歌うザ・ニクソンズ
- 「アイス・ナイン」を歌うギタリスト、ジョー・サトリアニ (アルバム「ゆめ 11番」で)
- ザ・グレイトフル・デッドは仲間と、「アイス・ナイン・ミュージック」を出した。また、彼らは「タイタンの妖女」の映画化権を買い取った(最近になってヴォネガットが買い戻したが)。
また、デッドアイディックというバンドもある。そしてベン・カルメリー(barb.colmery@umich.edu)は、キャシー・ケイサムがその名前はヴォネガットの同名の小説からつけたと言っていたのを聞いたと報告した。
最後に、イギリスのフォークシンガー、アル・スチュワートが、「タイタンの妖女」というタイトルの歌を1975年に書いている。下に記すのがその歌詞で、ピーター・ウィアリクス(peterwie@knoware.nl)の投稿による。:
タイタンの妖女 おれはタイタンの妖女に呼び出され 遠い道のりをやってきた すべてを明らかにする方法を探して 全てのことの意味を求めて 風が吹いたかと思うとおれは星まで飛ばされた 火星人の軍隊に捕われ命令を受け 頭の中に響くドラムに合わせて行進し おれは呼び出しに応じた ただのマラカイ・コンスタント おれは地球じゃそう思ってた その日その日を楽しんでいた 親父ゆずりの財産で でもこの騒がしくて憂鬱な日々 おれは水星の洞窟を果てしなくさまよった ハーモニウムのメッセージを求め そのことばを壁に見つけ出した おれはタイタンの妖女に呼び出され そしてとうとうたどり着いた 土星の影の中で おれの友人の彫刻と鳥に迎えられた 旅の終わりにとうとうやってきた まわりを見渡しおれは気付いた おれはひとつながりの偶然の犠牲者だった みんなとおなじように 「わたしはカート・ヴォネガットを熱愛しています。『スローター ハウス5』と『タイタンの妖女』が中でも素晴らしい。それでわたし は『タイタンの妖女』を歌にすることにしたのです。『おれはひと つながりの偶然の犠牲者だった』のくだりは本から取りました。」 --アル・スチュワートの1992年の再版CDのジャケットより日本での音楽への影響についてはS. S. (s****_w@geocities.co.jp)さんのSo it goesのAND...を参照。
- 「飛び上がっておまんこ」の引用元は?
これは少なくともこのニュースグループの読者という派閥の中では気に入られている文句である。この文句はもともとは「スラップスティック」(1976)からの引用であるとされている。これはこの本の中に何度も現れ、筋の上でもちょっとしたキーワードになっている。その文句は、「てめえなんざ、ころがるドーナッツとおまんこしてろい! 飛び上がって、空のおっ月さんとおまんこしてろい!」(早川文庫版 浅倉久志訳 180ページ他数箇所) しかしこれはまた、「スローターハウス5」にも出てくる(ケビン・ブロフィー(kevinb@drk.com)による)。「『行け行け、ころがるドーナツのまん中にぶっすりファックしろ』空色の寝ぐらで、ポール・ラザーロがつぶやいた。『お月さんにぶっすりファックしろい』」(同 伊藤典夫訳 176ページ) これがこれまでわかっている中で一番古い引用元である。
- ヴォネガットの作品を原作とした映画は?
おそらく(ヴォネガットも含めたほとんどの人が認める)最高の作品は、1972年のジョージ・ロイ・ヒル監督作品「スローターハウス5」である。1984年のジェリー・ルイス/マデリン・カーン・フィルム「スラップスティック」(オリジナル脚本)は凡庸でひどい作品だとされている。「孤児」という短編映画については何の情報もよせられていない。グレンは数年前にこれを見て、非常によかったといっている。1971年の「ハッピー・バースデー、ワンダ・ジューン」はヴォネガットがまったく気に入らなかった。自分の名前を映画から削除しようとしたほどだ。彼は「パームサンデー」で、「だがそれは無理だった。わたしはクレジットにわたしの名前が出るだけのことをしたのだ。わたしがこれを書いたのだから。」(18章) 最後に、「母なる夜」がファイン・ライン・フィーチャーズにより、1996年11月8日に公開された。これについては質問18--「『母なる夜』を原作とした映画が存在するのか?」を参照。
また「チャンピオンたちの朝食」がアラン・ルドルフ監督で製作中である。
テレビドラマでは、1972年に「タイムとティンブクツーのあいだ」がPBSにより制作。またいくつかの地域では「カート・ヴォネガットのモンキーハウス」というケーブルテレビのシリーズが「ショータイム」で放送された。この「ショータイム」のシリーズで取り上げられたのは、「こんどはだれに?」(出演 スーザン・サランドン、クリストファー・ウォーケン)、「ハリスン・バージロン」(出演 シーン・アスティン、クリス・プラマー)。わたしはこれらをアメリカのレンタルビデオ屋で見かけた。これらは非常によい出来で、一見の価値がある。とくに「ハリスン・バージロン」は、原作に忠実な作りでテーマもうまく伝わるようになっている。またさらに四つの短編(それぞれ約25分)を収めたビデオもある。「王様の馬がみんな……」「となりの部屋」「ユーフィオ論議」そして頭以外はすべて機械になって生きている女性の有名な話(これは何というタイトルで、どこに収められているか?)。もしここにあげたものや、他のヴォネガットに関係のある映画について確かな情報をお持ちなら、メールを送ってほしい。
- ヴォネガットの映画についてもっと知りたければ、インターネット・ムービー・データベースで調べてみよう。
- <http://rte66.com/M/person-exact?+Vonnegut+Jr.,+Kurt>
- おそらくこれらの映画についてもっとはっきりした情報で空白を埋めてくれる熱心な読者がいるでしょう。
- 「母なる夜」を原作とした映画が存在するのか?
ファイン・ライン・フィーチャーズ配給で、1996年11月に公開された。映画「母なる夜」はキース・ゴードン監督、ロバート・ワイド(彼はこのニュースグループに何度も投稿している)脚本。主な配役は次の通り。:
ニック・ノルティ .... ハワード・キャンベル シェリル・リー .... ヘルガ・ノト ジョン・グッドマン .... ワータネン アラン・アーキン .... クラフト デヴィッド・ストレイトホーン .... オヘア カーステン・ダンスト .... 小さなレシ・ノトこの映画についてはファイン・ライン・フィーチャーズのページで、あらすじや写真が見られます。 <http://www.flf.com/scr2scn/mother.htm>
この映画は日本では公開されなかったが、東宝から「マザーナイト」の題名でレンタルビデオが出ている。ボブ(ロバート)・ワイドはカート・ヴォネガットのドキュメンタリーも書いていて、彼はそれを一年以内にPBSで放送したいと考え、資金を募っている。また、ヴォネガットの要請で「タイタンの妖女」も映画用に脚色している。わたしもファンの一人としてこの新しい映画を待ちきれず、あとに続く企画も障害なしに進行することを望んでいる。
- ヴォネガットは映画に出ているか?
彼はロドニー・デンジャーフィールド主演の「バック・トゥ・スクール」に約5秒ほど出ている。彼はデンジャーフィールドが依頼した彼自身についてのレポートを持ってくる。あとでそのエッセイは「F」の評価をもらう。それは「これを書いたやつはヴォネガットについてあきらかに何も知っちゃいない」(大意)からだ。
またヴォネガットは映画「母なる夜」にラスト直前の場面で通行人としてゲスト出演している。 「母なる夜」については再度質問18を見ること。
- ヴォネガットに関するウェブサイトは?
待ってました! 以下の通り(日本のページを含めたリストはここを見ること。):
- ケビン・ブーンのカート・ヴォネガット・ホーム・ページは次第に大きくなってきている。--たくさんのJPEG画像や他にもしっかりした情報がある。
- <http://www.cas.usf.edu/english/boon/vonnegut/kv.html>
- ロバート・ダーリーはヴォネガットを含めた多くの作家のデータベースの中に、徹底した資料を収集している。
- <http://www.empirenet.com/~rdaeley/authors/vonnegut.html>
- ミシガン州立大学名士講演集はインターネット上にも公開されており、ミシガン州立大学で1992年に行われたヴォネガットの講演の写真やサウンド・ファイルや概要が見られる。
- <http://web.msu.edu/lecture/vonnegut.html>
- エリック・シュールのページには二つのヴォネガットの短編と、童話「サン、ムーン、スター」(文章と挿絵)が完全に収められている。
- <http://www.acsu.buffalo.edu/~eds>
- インターネット・ムービ・データベースにはヴォネガットの映画についての情報がある。必見。
- <http://us.imdb.com/M/person-exact?+Vonnegut+Jr.,+Kurt>
- インディアナ歴史学会には「カート・ヴォネガットとスローターハウス5」というエッセイがある。
- <http://www.spcc.com/ihsw/kv.htm>
- ブライアン・ロドリゲスのページからは、ニュースグループを含めたすべてにリンクが張ってある。またこのFAQに(まだ! :-) )ない質問にもいくつか答えている。
- <http://sunsite.unc.edu/brian/vonnegut.html>
- マレック・ヴィットは彼自身の書いたエッセイやお気に入りの引用文などの面白いものを載せている。
- <http://www.geocities.com/Hollywood/4953/vonn.html>
- 最後に、ニュースグループについてはもちろんもうご存じでしょう。
- <alt.books.kurt-vonnegut>!
- これまでにニュースグループに投稿された中で一番面白かったものは?
そう、私の考えでは、それはこれでしょう。コルドリー(corddry@aol.com)の投稿:
> この文章がヴォネガットの小説からの引用だって知ってたかい? > > 「行け行け、ころがるカラースのまん中にぶっすりファックしろ > デュプラアアァァァァァスにぶっすりファックしろい」 > > これはおそらくキルゴア・トラウトという男の書いた「貝殻の上の > ヴィーナス」からの引用だろう。キルゴア・トラウトとは本当は > スティーブン・キングの初期のペンネームで、彼はこの名前で「死体」 > を書いている。この作品は「スローターハウス5」という素晴らしい > 映画になった。出演はカレン・ブラック、ブルース・デヴィッドソン、 > そしてローリーという男。念のため、これは間違いである。 :-)